こびとやができるまで-原点に戻って生まれたこびとの世界

こびとやについて

Mei.Wは現在、こびと作家を名乗り、「小さな幸せと癒しをお届けしたい」を目標にこびとの世界を描いております。
しかし、実は大学では日本画を専攻し、もっと絵画らしい絵画を描いておりました。

なぜ、「こびとや」として小さなこびとたちの世界を描くようになったのか。

今回はそんなこびとやができるまで」をお話しさせていただきます

幼稚園のころの夢は「芸術家」

Mei.Wの幼稚園のころの夢は「芸術家」。絵を描くことや工作が好きで、中学校・高校の部活動も美術部。
美術大学に進学して日本画を学び、大学卒業後も作品作りと発表を続けておりました。

「こびとや」の生まれるきっかけとなったのは2015年、友人にすすめられてInstagramをはじめたことです。

それまで描いていた作品は、いわゆる「絵画」と呼ばれるような、それなりの大きさがあり、絵の具を何層も塗り重ねたような作品。
私の場合は1つの作品を描きあげるのに何ヵ月もかかってしまうこともあり、あまりうまくSNSを活用できていませんでした。

Mei.W
Mei.W

今考えれば完成した作品だけを投稿するのではなく、制作過程を見せたり作品についてのエピソードを話したり、いろいろやり方はあったと思うのですが…

そのため、「新しいSNSを始めるなら、今度はちゃんと発表し続けられるように…」と考え、Instagramでは小さなイラストを発表していくことにしました

こびとや以前に描いた作品

↑大学時代に描いた作品(45.5㎝×53㎝)。絵画としては「小さい作品」。

↓Instagramの初投稿(2015年12月)。

自分自身が自然に持っていたもの

「発表し続けやすいこと」を理由に小さな作品を選んだのですが、思い返してみれば子供のころの工作や「作品」にならない落書きのつもりで描いたもの…意識していない状態で作るものは小さなものばかりでした。

気づいたら「自分自身が自然に持っていたもの」に戻っていく…不思議なことに、「こびとや」はそんなことが重なって生まれていきました。

Instagram で投稿する作品は、最初は1色のペンのみで描いていましたが、ある日色鉛筆で色をつけたら見てくださる方の反応が良かったので色をつけるようになり。
「ほっこりする」と言っていただくことが多かったので、意識して暖かい雰囲気の作品を描くようになって…

↑色を付け始めたころの作品(2016年1月)。

でも実は、元々絵の先生に「色で描くタイプだね」と言われるくらいには色を使った表現の方が得意ですし、自分としては「クールでかっこいい絵を!」と思って描いたのに「暖かみがあるね」と言われてしまうくらい、なぜか作品に「暖かみ」が生まれてしまいます。

振り返ると、こびとや以前は「作品は大きくないと!(※)」「モノトーンのきりっとした表現ができない!」「どうしてクールでかっこいい絵にならないんだろう…」と固定観念と自分にないものへの憧れに縛られていたように思います。

※絵画の展覧会はたいてい一定以上のサイズの作品しか出展できず、出展できる範囲の中でもなるべく大きい作品を作ることが良いとされます。

今は「自分自身が自然に持っていたもの」を最大限に引き出すようにして描いているおかげで、以前よりも無理なく、それでいて無理して描いていた頃よりも良いものが生み出せているように思います。

私自身も、自分自身の作品や自分自身を以前よりも好きになれました。

Mei.W
Mei.W

なんだかまるで、こびとたちが「あなた自身のままで良いんだよ」と、手をひいてここまで導いてくれたようにも思えます…

↑現在(2021年)の作品。

なぜ「こびと」だったのか

ここまで、作風についての紆余曲折をお話してきましたが、そうして描くのがなぜ「こびと」なのかといえば、これもまた原点に戻った結果になります。

私は子供のころから空想が好きで「本棚の本の隙間がこびとの世界につながっていたりしないかな」 とか「おもちゃたちは私が部屋を出たり寝ている間に動き出して…」などと想像していました。

絵を描きはじめた理由も、実は絵を描くことそのものが好きという以上に、「自分のイメージを形にしたい」と願い、その手段として絵を選んだというのが本当のところなのです。

なので、「絵のテーマとしてこびとを選んだ」というよりも「自分自身の中にある空想や浮かぶイメージを形にした結果、こびとの世界が生まれた」のです。

まとめ―こうしてこびとやが生まれました

子供のころからの空想や自分のイメージを形にしたいという思いと、「小さいもの」「色」「暖かさ」といった私自身が本来持っていたもの
それらがやっと1つになった「こびとや」のこびとたちの世界。

皆さまにも楽しんでいただけたら嬉しいです。

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